賢哲なる恣意性

桐峰矜公式ブログ

  

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絶対に理解してほしい3つの対概念【後編】

   

この記事を読む前に、こちらの記事を先にご一読あれ。

 

絶対に理解してほしい3つの対概念【前編】

 

さて、続きだ。この記事では、残りのふたつ、「具体と抽象」と「相対と絶対」について述べていこう。

 

まずは「具体と抽象」である。そして何事も始まりは辞書からだ。

【具体】:物事が直接に知覚され認識されうる形や内容を備えていること
【抽象】:個別の事象からある要素・側面・性質をとりだして把握すること

さてさて、これもなかなかにわかりにくい(笑)

 

何故これも、こんなにわかりにくい記述になっているかというと、普段の日常会話で我々が使う場合には、「具体的」や「抽象的」などの形で使うからだ。

 

例えば、漠然と、「女性にモテたい!」という願望があったとして、これは、「あの日たまたま池袋で再会した、小学校のクラスメイトだったミサキちゃんと付き合いたい!」のような願望に比べて抽象的であると言える。

 

また、あるいは、「野球が上手い」という評価よりも「打撃が上手い」、「守備が上手い」、「走塁が上手い」などといった評価の方が具体的である。さらに、「守備が上手い」の中でも、「ゴロの処理が上手い」、「落下地点の予測が上手い」、「捕ったあとのスローが上手い」などはもっと具体化されたものだと言える。

 

このように、抽象度が高ければ高いほど、描写できる範囲は広くなると同時に万人に当てはまる漠然としたものになる。逆に、いわゆる5W1Hを限定していけばいくほど具体性は増す。(同時に視野は狭くなる)

 

ちなみに、具体的ないくつかのサンプルから抽象的な本質を導き出すことを「帰納」と言い、逆に、抽象的な本質を理解してそこから時と場合に応じて具体的なサンプルを抜き出すことを「演繹」という。まあ、これも話し出したら長くなるのでサラッと省略(笑)

 

このような「具体」と「抽象」の関係を是非とも理解してほしい。これを理解していないと、お互いの話の具体度と抽象度が食い違うという何とも話していて疲れる状況になってしまう。それでは桐峰矜と仲良くなれない! これは由々しき問題だ!(笑)

 

さて、冗談はこれくらいにして、最後は「相対と絶対」である。

 

こちらも例によって皆の味方、広辞苑様に微力ながらお力添えいただこう。

【相対】:他との関係の上に存在あるいは成立していること
【絶対】:他に比較するものや対立するものがないこと、確実であること、100%

こちらは割とわかりやすいかもしれない。

 

つまり、「相対」というのは、「他と比べてどうなのか」という視点からの言葉であり、逆に、「絶対」とは、「他と関係なく」という視点が意味の上で入っている。

 

例えば、-5℃という温度は一般的には「寒い(冷たい)」と思われるかもしれないが、-10℃と比べるとどうだろうか。このように、比べる対象があるもの同士はお互いに相対的な関係にあるということになる。

 

-5℃は-10℃に比べて相対的に温度が高いというのが真実である。「-5℃」という温度それ自体に「熱い」も「寒い(冷たい)」も実はないのだ。

 

逆に、「絶対」というのは、替えが効かないもの、唯一無二のもの、比べる対象が何もないもの、といった意味合いである。しかし、実はこれはある種の比喩であって、実際にこの世界に「絶対的なるもの」はあまりない(笑)

 

まあ、しかしながら、こういった概念的な理解をしてほしいというわけだ。ここをわかっていないと、本来は相対的であるはずのことをまるで絶対的な真実であるかのように語ってしまうといったことが起こり得る。そのようなことでは桐峰矜の(以下略

 

さて、そんなところで問題ないだろうか(笑)

 

できることなら、日本人の全員がこの3つの対概念を理解していてくれたらなあ、と思ったりする次第である。

 

 - 言語論