賢哲なる恣意性

桐峰矜公式ブログ

  

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日本の大学の授業料は高すぎる

   

以前からツイッター上でも何度も言っているけれども、オレは基本的に日本の大学の在り方に対してはかなり否定的で、それはまあ、いくつか(いくつも?)理由はあるのだけど、とりわけ、大学に行くために掛かるコストと大学に行ったことで得られるリターンという観点で考えたときに、どう考えてもコスパがいいとは思えない。

 

誤解を避けるために一応言っておくけれども、一般的な私立大学の学費の合計である「4年間で約400万円」という金額それ自体が客観的に見て高いか安いかなんてオレの知ったことではない、というか、神ならぬ身の誰にも知り得る話ではない。

 

そうではなくて、あくまで、それだけの対価を支払って得られる価値として本当に適切か、という観点からの話だ。

 

大学進学を目指している高校生に「なぜ大学に行くのか?」と聞くと、おそらくはその多くが、「いい会社に就職するため」と答えるだろう。

 

いや、実際にこのように答えるのかどうかは知らないけれど、例えば、高校生の時点でフリーターになりたいと思っているような人がわざわざ大学に行きたいとは思わないだろうから、「将来的に少しでも高い賃金を得たい」という思いが少なくとも潜在的にはあって(あるいは周囲に「思わされて」)そのような心構えでいるのだろう。

 

ということは、そのような高校生たちにとって、大学が持つ“価値”として最もメインとなるのは「高い賃金を得られるようになるスキル」か、あるいは「高い賃金が得られるような雇用ルートへの切符」だと言えることになるはずだ。そうでなければ理屈が合わない。

 

さて、ここで素朴な疑問がひとつ湧いてくる。

 

大学に行くと、本当に「高い賃金を得られるようになるスキル」や「高い賃金が得られるような雇用ルートへの切符」は手に入るのだろうか。

 

昨今、就職氷河期などという冗談のようでいてその実まったく笑えないような比喩で端的に表されているように、必ずしも、「高学歴⇒高収入」という構図は当てはまらない。

 

これは、採用する企業の側が「学歴」というフィルターに騙されることなく、応募者の真の実力なるものを見極める力をつけてきたのか、はたまた、逆の視点から言えば、企業の側が求めている人材を名の通った大学がきちんと輩出できていないのか。オレ自身の個人的な感覚から言えば、明らかに後者の要素が色濃く見える。

 

つまり、「大学に行く価値」だと学生が思っているはずのものを大学の側はきちんと提供できていないということだ。

 

こうして、ひとつひとつ理屈で説明されれば誰しも納得できるのだろうけれども、こういったことに意外と自分からは気が付けない人が多い。

 

そして、もっと問題なのは、薄々気付いてはいても、「じゃあ大学に行かない」とまではなかなか踏み切れないというジレンマがある。何故なら、代替案が思い浮かばないからだ。

 

現在の日本の大学の在り方が良いなどとはまったく思わないけれども、それにとって替わる良質な教育システムを持った組織というものが、万人に開かれた形では存在していないというのも、またひとつの真実なのだ。

 

オレ自身の個人的な話をすれば、もともと他者に雇用されようという意識がまったくなかったので、「高い賃金が得られるような雇用ルートへの切符」に関してはハナから期待していなかった。そして、いざ大学に入ってみた結果として、オレの望むような形での「高い賃金を得られるようになるスキル」はまったくもって毛ほども学べないということもよくわかった。

 

そういう背景があって、自分の中で理屈が明確になったので、起業することに専念する意味も込めてスパッと大学を辞めた。オレにとっては、もはや大学は何の価値もないものだったからだ。

 

しかし、まあ、ここまで潔い判断というかぶっ飛んだ決断は普通の人にはなかなか難しいのかもしれない。(オレ自身は非常に真っ当かつ合理的に行動しているつもりなのだけどw)

 

それに、オレ自身、大学がいかに無意味であったかというのは、皮肉なことに、大学に入ってみて初めてわかったことだ。究極的には、何事も体験してみなければわからない、という何とも陳腐な法則(?)に不本意ながらしっかりと当てはまってしまった(笑)

 

そんなわけで、もしオレと同じように、反骨精神が旺盛な人なら迷わず今すぐ大学なんて辞めてしまおう。何より、授業料があまりにも無駄な出費だ。

 

そして、オレほど反骨精神が旺盛ではなくても、現在の大学の在り方に何やらもやもやとしたものを抱えている人は、一度じっくり自分と対話して、本当に4年間で400万円の価値があるのか、何か他に良い代替案はないか、そしてもっと抽象的に言えば、俺の(私の)人生これでいいのか、ということを深く深く、自らに問いかけることをオススメしたい。

 

 - 人生設計