賢哲なる恣意性

桐峰矜公式ブログ

  

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黒沢薫『LOVE LIFE』感想

   

本記事は2013年6月に桐峰矜の別のブログ『キョウのゴスコトバ』に投稿された記事を移行させたものである。このブログ『賢哲なる恣意性』とはだいぶ文体などのテイストが違うけれども、せっかくなのでそのまま載せようと思う。

 

 

≪≪≪以下、本文≫≫≫

 

皆様こんにちは。

桐峰矜(きりみねきょう)です。

今日は、本日めでたく発売の、黒沢さんのソロ活動2nd アルバム『LOVE LIFE』を聴いての全体的な感想をつらつらと書いていきたいと思います。

楽曲ごとの詳細な解釈や考察はまたそのうちやりたいと思いますので気長にお待ちいただければ幸いです。

 

さて、そんなわけで『LOVE LIFE』です。

あ、もし読者の方でまだ聴いていなくて、予備知識なしで聴きたいという場合には、あまり読まないほうが良いかもしれません。

それなりにネタバレを含みますのでご注意くださいね。

 

さて、そんなわけで『LOVE LIFE』です。(2回目w)

 

いつの間にやら、前作『Love Anthem』から約8年も期間が空いてしまっていたんですね。

 

もちろんゴスペラーズとしての活動がちゃんとありますから、あまり長らくお待たせされたという印象はないですが、こうして改めて8年も経ったといわれると、時間が経つのはとても早いなあという。

 

ちなみに、昨今のCD不況の影響なのか、当時の私が『Love Anthem』を購入したお店はもう閉店してしまっています。

 

なんとも悲しい話ですが(笑)

 

さて、そんなわけで『LOVE LIFE』です。(いい加減にしろw)

 

この『LOVE LIFE』は、前作の『Love Anthem』と比べると全体的にかなり雰囲気が違いますね。

 

『Love Anthem』の場合は、良くも悪くも、……いや悪くはないんですが、ゴスペラーズっぽさみたいなものがけっこうな割合で残っていた感じがするんですよね。

 

まあ、もともとゴスペラーズでもリードヴォーカルで登場する頻度が高い黒沢さんなので、ある意味当たり前といえば当たり前なんですけど、そういう部分を抜きにしても、楽曲のテイスト的にはゴスペラーズっぽさが多分に見受けられたと思うんです。

 

たとえば、私の感覚の中では、『Windy Love』は『愛の歌』、『満天の星の夜』は『誓い』とそれぞれ対応していたりします。

 

しかし、今回の『LOVE LIFE』の場合は、もうほとんどゴスペラーズっぽさは感じられないですね。

 

というか、今思えば、『STEP FOR FIVE』における『CLASH』の時点でその予兆は見えていたのかもしれません。

 

『熱帯夜』→『Unlimited』→『狂詩曲』と続く一連のアツくてカッコいい曲の流れの延長線上にある曲としてもちろん『CLASH』はあると思うんですが、なんというか、微妙にこれまでとはテイストが違う感があったんですよね。

 

ここにきて新境地を見出したなと。

 

もし、『STEP FOR FIVE』の時点で、『CLASH』のようなテイストの楽曲を創っていくという感性に目覚めていなかったら、この『LOVE LIFE』は、今のタイミングでリリースしていたとしてももう少し違うテイストになっていたのではないかなと勝手に思っている次第です。

 

さて、そんなわけで『LOVE LIFE』です。(もうやめろw)

 

ここからは、それぞれの楽曲の感想などを少し書いてみようと思います。

 

1.『NIGHT FLIGHT』
作詞:ZOOCO
作曲:黒沢薫

 

まずはオープニングを飾るこの楽曲。

 

最初のヴォーカルパートが始まる前に軽く語りが入るんですが、もうその感じがまさに洋楽R&B的なんですよね。

 

あと、非常に印象的だったのが、声質をわざと変な風に出す(失礼w)というか、ボイスチェンジャーなのか歌い方の問題なのかちょっと判断が難しいんですけど、今までの黒沢さんのイメージからすると、間違いなく「は?」って思う気がします。

 

内容的には、まさにアルバムのオープニングにふさわしい、ノリの良いオシャレ系の曲になっていますね。

 

 

2.『Break it down』
作詞:竹本健一
作曲:竹本健一

 

2曲目のこちらも非常にテンションの高いカッコいい曲ですね。

 

作詞・作曲は『It’s Alright ~君といるだけで~』と同じ方です。

 

しかし、この『Break it down』はあまりにも雰囲気が違うので最初に見たときはかなり驚きました。

 

この曲は、今回の『LOVE LIFE』の中でも特に洋楽的テイストが強いですね。

 

読者の皆さんがご存じかどうかわかりませんが、USHERの『Red Light』という楽曲に雰囲気が非常によく似ています。

 

いい意味でのパクリ(褒め言葉)のような感じがしますね。

 

こういったタイプの楽曲は、今までのゴスペラーズにも黒沢さんにもなかった感じなので、非常に新鮮でした。

 

 

3.『Maybe, Baby…』
作詞:ZOOCO
作曲:黒沢薫

 

3曲目は少し落ち着いた大人なラブソングといった感じの曲です。

 

いや、歌詞の内容的には意外と肉食系なんですがそこはまた別の機会に(笑)

 

ちなみに、私個人の感想としては、現時点ではこの『LOVE LIFE』の収録曲の中で一番好きですね。

 

そして、この曲が最も本格派R&B的なニュアンスが強いです。

 

どう考えてもカラオケでは歌えないであろうレベルで次々とアドリブフェイクが複雑にクロスオーバーしていきます。

 

聴いている分には最高にカッコいいんですけどね。

 

この期に及んでまだ歌がうまくなるというのか!

 

という感じの楽曲です。

 

 

4.『金星 ~twinklin’ by the sea~』
作詞:黒沢薫
作曲:黒沢薫、宇佐美秀文

 

この曲に対する私の感覚を一言でいうと、『真夏の夜の夢』を黒沢さんが一人で作って一人で歌うとこうなる。

 

といった感じでしょうか。(ちょっと極端ですがw)

 

そういう意味では、この曲は割とゴスペラーズっぽい感性が強いと思います。

 

イントロがそこはかとなくジャズのような感じがしてとてもいい味を出していますね。

 

まあしかし、「星」をモチーフにした楽曲というのは、『北極星』や『Platinum Kiss』など、だいたい名曲になりますよね。

 

 

5.『心はいつも』 feat. 鈴木雅之
作詞:松尾潔
作曲:黒沢薫

 

こちらは非常に珍しいタイプの楽曲で、軽くテクノポップ的なニュアンスですね。

 

正直、私は普段あまり聴かないタイプのジャンルだったので最初に聴いたときは「ん?」と思ってしまいました(笑)

 

鈴木雅之さんとのコラボでまさかこんな方向性の楽曲になるとは。

 

その発想はまったくありませんでした……!

 

しかしこちらも、何度も聴いていくとじわじわと良さがわかってくるんですよね。

 

 

6.『Miracles』 duet with PUSHIM
作詞:松尾潔
作曲:黒沢薫、松本圭司

 

ソロアルバムの6曲目はデュエット曲というポジションなのでしょうか(笑)

 

やはり、皆さんそうだと思うんですけど、どうしても『満天の星の夜』と比べてしまいますよね。

 

個人的には、夏川りみさんの声とPUSHIMさんの声との比較で『満天の星の夜』に軍配が上がってしまいますが、楽曲自体のクオリティは本当に申し分ないと思います。

 

カラオケに配信されたら是非とも歌ってみたい曲だと思います。

 

まあ、なかなか相手を探すのに苦労しますが(笑)

 

 

7.『そばにいて』
作詞:黒沢薫
作曲:黒沢薫

 

テンションを上げすぎない良曲といった感じでしょうか。

 

曲調などは全く違いますが、私としては『Soul Song Juke』を初めて聴いたときの印象と近い気がしました。

 

たぶん誰からも賛同は得られないと思いますが(笑)

 

ラストの畳み掛けるようなハモリは大人数で歌うゴスペルのような情景を思い起こさせますね。

 

何故か、個人的に、全編を通して一番印象に残りにくい曲でもありました(笑)

 

 

8.『LOVE LIFE』
作詞:西寺郷太
作曲:黒沢薫

 

さて、そんなわけで『LOVE LIFE』です。(お約束w)

 

ラストはアルバムのタイトルを冠した『LOVE LIFE』ですね。

 

この曲はやはりアルバム全体のラストということで、雰囲気的に前作『Love Anthem』のラストを飾る『Late-blooming』に通じるものがある気がしますね。

 

ちなみに作詞は『CLASH』と同じ人です。

 

全体的にとても爽やかな、この『LOVE LIFE』というアルバムのメインテーマでもある「普遍的な愛」が表現された良曲だと思います。

 

そして、最後に『LOVE LIFE』というタイトルで曲が終わるという演出も非常にニクイですよね。

 

そんな、個性溢れる、表情豊かな、バラエティに富んだ8曲からなる『LOVE LIFE』でした。

 

なんと桐峰、今日だけで10周もリピートしてしまいました(笑)

 

これからもたくさん聴きこんでいくことになるでしょう。

 

そんなところで、今回は締めさせて頂きます。

 

最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

 

桐峰矜

 

≪≪≪以上、本文≫≫≫

 

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